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TIJ 東京日本語研修所

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  教育実習をした大学生の感想

教育実習をして3

獨協大学  4年生
鈴木あや香

教育実習を体験し、驚いたことは実にさまざまな学習者がいるということです。想像以上にいろいろな目的別のクラス(アジア圏、英語圏、一般、就学生)がありました。また、若い学生が多いということも意外でした。アジア圏の学生が多いということは予想がつきましたが、こんなにも若い学生が日本語を学ぼうとしているのだと驚きました。そもそも大学では日本語教育の事情はある程度学びますが、学習者の年齢までは把握していませんし、教授法の授業で見た実際の授業風景のビデオは古すぎて今の学習者とは大分異なっています(意図的かもしれませんが)。そのため変な固定観念があったのかもしれません。

また、実際の授業を目の前にし、これこそがコミュニカティブな授業なのだと新鮮でした。コミュニカティブな授業というと、あるテキストや語彙の制限のなかでペアワークやグループ活動により発話するといった内容を浮かべる人が多いのではないかと思います。しかし、実際私が見学させていただいた授業は、教師は学習者をコントロールするが、学習者が話したいと思っている話題からうまく学習の流れに使えるものをピックアップし、自由な発想からトピックや文法、語彙を学んでいました。私はそこで「言語」の本来の大切さや意味を実感しました。私たちが誰かに何かを伝えたいという気持ち、その動機付けが今の言語学習のなかで欠如しているのではないかと思いました。これは単に日本語を教わるという立場からだけでなく、教える側も、また異なる言語(英語・中国語・韓国語)を習得する人、すべての人が「ことば」の重要性をより理解していれば、もっと言語習得の方法も発達するのではないかと思いました。TIJでは学習者が実に生き生きと学んでいるのが感じ取れました。

教育実習を終えて一番感じたことは、現場と研究者がもっと近くの関係であればいいなと思いました。理由として、大学の日本語教育の授業で得た知識と実習で体験して得た知識にはギャップがあることと、それは埋められるギャップではないかということです。若い学習者の多さに驚いたことを先ほど述べましたが、これは、日本以外で若い世代の日本への関心度が高まることと共にアジア全体の発展・豊かさを実感する機会でもあります。こうしたチャンスが日本語学校という現場のコミュニティだけでなく、大学や街といったさまざまなコミュニティで広く多くの人々が感じとれればいいなと思いました。そうすれば、言語習得の前提により各国、各地域に対する的確なイメージを構築し、認識を高めることができるのではないかと思います。

教壇実習を体験して感じたことは、その場その場で授業を作っていくことの難しさです。偏った学習者からの発言ばかり考慮するわけにもいかないし、学習者を配慮し過ぎると、板書が怠りがちになります。求める答えを得るために、能動的な活動を繰り広げ、相手の発話をいかに自然に誘発できるかは重要だと感じました。尚且つ、その発言はコントロールされるものであるが、自由に発想できる環境づくりを心がけなければいけません。誰もが自由に発言しやすい雰囲気作り、それは、常に学習者と教師が学びとコミュニケーションに対して同じ温度でいることが大事なのだと思いました。教師の方々が学習者の背景をよく理解していることも指導のうえで大切なのだと実感しました。

私が特に感じ取った本当の意味でのコミュニカティブな学習と環境づくりへの姿勢、これらがもっと多くの人に知られることを期待すると共に、学生として研究と実践という立場の間にせっかくいるのだから、もっと日本語を考え、よりよくしていこうとする責任があるのではないかと思います。普段では考えることがないことに触れ、本当に一生に一度きりのよい機会となりました。


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